開業するには、開業場所や開業形態を固めていくとともに、実際にどれだけのお金が必要となり、まずいくら準備すれば、それを賄えるのかをしっかりと把握しておかなければなりません。そして、自己資金でいくらまで出せるかを確認し、不足分については金融機関からの借入や親族からの借入などを検討することになります。

それでは、眼科医が新規開業する際の資金例をみてみましょう。

【 新規開業資金明細 】

上記表では、テナントで手術室を設けた場合の眼科クリニックを前提としておりますので、それに応じた面積や医療機器購入額となっております。

クリニック面積は、手術室を設けるかどうかで変わってきますが、手術室なしでは40坪、手術室ありでは60坪を目安にしておくとよいでしょう。

また、忘れないでいただきたいのが、開業後の運転資金です。開業後は、診療が軌道に乗るまでの集患が不安定であり、かつ、保険入金も診療から2か月後となるため、一時的に資金繰りが厳しいという状況も少なくありません。そのような状況下でも、スタッフへの給与や家賃などは支払わなければなりませんので、診療が軌道に乗るまでの期間として、少なくとも固定費の6ヶ月の資金を準備しておくことをお勧めします。